『「指示通り」ができない人たち』榎本博明
今月の5冊目(2024年:88冊/累計:1,913冊)
仕事ができない人たちを認知能力の問題やメタ認知能力の問題、非認知能力の問題の3つに分類して、それぞれのタイプの事例に対する対処方法が解説されている本。
実際に「あるある」な人たちだけど、この本では新人に手こずる上司の話を聞き、著者がアドバイスをしていくという形式。
この本を買った理由は、身近にこういう人がいて、実際に私も困っているからだ。
私が直面するケースは、3つの分類の全てに当てはまる気がして、冗談じゃないよって気分。
認知能力というのは、要するに理解力とか読解力のこと。
指示したことが理解できないから、指示通りできない。
メタ認知能力とは、自分のことを理解できるかどうかだ。
つまり自分が「指示通り」できない人だということを認知できない人たち。
仕事ができないにも関わらず、自分ではできる人だと思っている人たちだ。
非認知能力とは、その人の立場に立って考えることができない人たちに共通する課題だ。
育ってきた経緯がそうさせているようだ。
この本では新人に言えることが解説されているが、おそらくこういう人たちは今に始まったことではない。
新人なら指導することによって何とかなる可能性があるが、高齢社員については変わる見込みが低いからやっかいだ。
私の身近にいて困っている人は、3つ全てにあてはまるかも知れない。
メールを書かせるとわけのわからないメールになり、指示した意味を理解できていないフシがある。
それでいて自分はできているという自己評価だから、メタ認知能力も無い気がする。
要するにコミュニケーション能力が極めて低い。
どうすりゃいいのって感じだったので、この本が目に入ったのでした。
日経BP 2024年3月9日